白川郷で合掌造りを見てきた
いきなりリアルタイムの話になりますが、バスツアーで世界遺産・白川郷に行ってきました。
雪の積もった合掌造りの家が見れるかと思っていたのですが、ここ数日の暖かさと雨で、雪がほとんど溶けてました・・・
まあ、当日が雨じゃなかっただけよかったと思いましょう。
家づくりとは関係ない話かというとさにあらず。合掌造りの家には先人の知恵が詰まっているのです。
●知恵その1:急勾配の屋根
合掌造りの屋根は、普通の切妻屋根と比べるとかなり急傾斜です。
この傾斜のおかげで、屋根に雪が積もりにくく、積もってもすぐに雪が落ちるんですね。だから周囲に雪が積もっていても屋根には雪が積もっていません。
また、屋根の大きさに比例して屋根裏空間も広くなります。白川郷では屋根裏で養蚕を行っているので、広いスペースが確保できるのは好都合なんですね。
さらに屋根に挟まれた三角の部分に大きな窓を設けることで風と光を取り込んで、養蚕に適した環境を生み出しているそうです。
求められる機能を兼ね備えた、考え抜かれた形状なんですね。
●知恵その2:同じ向きに建つ建物
白川郷の建物は、全て南北の方向を向いて建てられています。
これは風向きを考慮の結果、風の抵抗を最小限に抑えると同時に、屋根に当たる日照量も調整して、夏涼しく冬暖かくなるよう計算されているそうです。
●知恵その3:家中に空気が巡る構造
合掌造りの家では、囲炉裏で発生した熱と煙が、
すのこのようになっている屋根裏の床を通じて天井まで届くようになっています。
いわば全館空調です。最近は全館空調をウリにしてるハウスメーカーも多いですが、日本にはとっくに全館空調あったんですよ!
(*凸)合掌造りすごいね!うちもこんな雰囲気にしようか。
(;◎)いや、もう上棟間近だし!今更変更無理だから!
・・・仕方ないので、床の色や壁紙を工夫して、屋根裏を合掌造り風にできないか頑張ってみます。
でも、合掌造りはあくまで白川郷での気候風土、それに養蚕に合わせて作られた建築様式。
埼玉で建てても意味がありません。
埼玉ではやはり、埼玉で生まれたSPI工法で建てるのがベストということですね。
最後に、屋根に雪が積もった合掌造りと、
ライトアップされた合掌造りをご覧ください。
※ちなみにこの2つは飛騨の合掌造りです。白川郷のものではありません。
次回は同じツアーで行った飛騨高山のお話の予定です。興味があるという方はクリックお願い致します。